一昨年の春。
とある自然系YouTuberがタラの芽を採って天ぷらにする動画を上げていた。
美味そうだなぁ。天然の採りたてのタラの芽が食べたいなぁ。
と思いつつも、特に買いに行ったり採りに行ったりもせず、旬が過ぎて行った。
で、それから数日、茫々に育った庭の草を刈っていると、端の一角にトゲトゲしい異様な木が生えているのを発見した。
葉っぱの表面にまで棘が生えてて、なんつー暴力的な木や。悪魔的!
危ないから刈り取ったろ。
と思ったが、もしやと思い留まり、何の木か調べてみた。
やはり、これタラの木だ。
都合よく庭に生えとるやないかい。
しかし、既に新芽は成長して棘の悪魔と化してしまっていたため、翌年の新芽を楽しみに、刈らずに放置。
そして昨年。
見事に採取時期を逃して、また棘の悪魔に。
クッソー
一度芽が出たらそこからの成長が早いので毎日チェックしないといかん。
で、今年。
2年越しの悲願でようやく初採取。
隣に生えているアカメガシワも、調べてみると食えるらしいので採取。
結構採れた。
ちょっと悪魔になりかけのヤツもおるけど、まぁいけるだろう。
アカメガシワは腐る程あるが、この日は試食程度。
勿論、天ぷらで頂く。
サツマイモと玉ねぎとちくわも一緒に。
棘の生えたヤツは一口目にチクリと刺激的だが、全然イケる。
モチモチした食感で、苦味は殆ど無く、風味豊か。
美味いね。
しかし、先人達はよくこんな悪魔的植物を食べようと思ったものだ。
飢えを凌ぐために、なんとか食べられるものを、と見つけたのか、
食への飽くなき変態的な追求心で見つけたのか、
真実はわからないが、有難い。
タラの木も、こんなイカつく仕上がっているのに、まさか食べられるなんて思っていなかっただろう。
いや、芽が美味くて動物に食べられすぎるので、イカつく進化したのかもしれない。
調べてみると、ナルホド。
http://www.shizen-taiken.com/mhayashi/20030401.html
ちなみにアカメガシワも見た目に反して変なクセがなく、意外と肉厚な食感。
葉っぱを食べてる感覚は全くない。
ネットでは舞茸に似てると書いてあったが、言われてみればという感じ。
まぁまぁ美味い。
今回、サクサクに仕上がりやすいと言われる米粉の衣で揚げてみたが、ベチャっと仕上がってしまった。
やはり一気に入れると温度が下がってダメなんだろう。
一個ずつ揚げると最初にのほうに揚げたやつが冷めるし、難しい。
まぁ、完璧でなかったが、美味しく頂けたのでヨシとしよう。
毎年、こういう形で春を感じるのも悪くない。
ただ、結局のところ、
一緒に揚げた、玉ねぎ、ちくわ、とり天、海老天の勝ち。